2025/07/07

Taiwan Today

文化・社会

ニュイ・ブランシュ台北、10月7日に開催

2017/10/06
台北市は今月7日午後6時から翌8日午前6時にかけて、現代アートを楽しむ一夜限りの祭典「ニュイ・ブランシュ(白夜祭)台北」を開催する。(公式サイトより)
台北市文化局(台湾北部)は2日に開催した記者会見で、現代アートを楽しむ一夜限りの祭典「ニュイ・ブランシュ(白夜祭)台北」を、今月7日午後6時から翌8日午前6時にかけて台北市中正区を中心に各地で開催することを明らかにした。
 
「ニュイ・ブランシュ」は2002年に仏パリで始まったイベントで、毎年10月第1土曜日の夜に行われている。台北市では昨年初めて「ニュイ・ブランシュ台北」を開催し、成功を収めた。2回目となる今年は、台北市中正区の公館エリアと国立台湾大学、「温羅汀」と呼ばれる温州街、羅斯福路(ルーズベルト通り)、汀州路、それに台北市客家文化テーマパークなど、約2キロメートルに及ぶ路線上を舞台に、芸術作品の展示やアート・パフォーマンスなどを行う。今年は「好呀!大家都不要睡!(Let's Not Sleep Tonight !)」をキャッチコピーに、夜の街に繰り出そうと呼びかけている。
 
今年の「ニュイ・ブランシュ台北」は、大衆娯楽とファインアート(純粋芸術)の垣根を越えることを目指す。作品は舞台劇、サーカス、ダンス、音楽、パフォーマンス・アート、メディアアートなど様々な領域に及び、文化や世代を越えた多様な美学が交錯し、一つにまじりあう。
 
今回のメインとなるエリアは台北中正区公館だが、パフォーマンスのテーマによって、さらに「椰林電光宝蔵」、「温羅汀独立宝蔵」、「跨文化尋夢宝蔵」の3つのエリアに分けられる。
 
「椰林電光宝蔵」は台湾大学メインキャンパスの中央に位置する「椰林大道(ダイオウヤシの並木道)」の両側で行われるもので、インタラクティブ・アートやプロジェクションマッピング、パフォーマンス・アート、DVJ Battleなどがキャンパスの各空間で行われる。「温羅汀独立宝蔵」は、「温羅汀」と呼ばれる温州街、羅斯福路、汀州路の一帯が舞台となる。台湾電力公司本社ビルの内外を中心に、サーカスやDJパフォーマンスなどが行われる。「跨文化尋夢宝蔵」は台北市替代役中心(センター)や台北市客家文化テーマパークが舞台となる。通常は門限厳守とされる台北市替代役中心で、深夜まで読書会が行われる。
 
各国が台湾に置く在外公館なども、今年は積極的にこのイベントへの参加を表明している。そのうちフランス在台湾協会や台湾フランス文化協会などは、フランスから2組のアートチームを招き、創作パフォーマンスを行う。そのうちコンテンポラリー・アートの芸術家Clédat & Petitpierre氏は、近代絵画における典型的なテーマ「海水浴」を、タオル生地で作った2体の人形に、レトロな縞模様の水着を着せて再現。人形たちは夜の羅斯福路でゆっくりと目を覚まし、自由自在に歩き回り、戯れ、そして日光浴を楽しむというコンセプトだ。画家のPaul Bloas氏は歴史ある国立台湾大学文学院のキャンパス前で「画楽交鋒前線(Ligne de Front)」と題するパフォーマンスを行う。これは、エレキギターの演奏に合わせ、スクリーンに巨人の絵を即興で描くというもの。また、イタリアやスイスが台湾に置く在外公館なども、ヨーロッパからアーティストを招き、パフォーマンスを披露する。
 
今年の「ニュイ・ブランシュ台北」の開催に合わせて、このほか30件ほどのオフ・プログラムも開催される。昨年初めて行われた「ニュイ・ブランシュ台北」で夜間の一般開放を行い、大盛況だった総統府が、今年は「ニュイ・ブランシュ台北」のオフ・プログラムに参加。沙丁龐客劇団(Theatre De La Sardine)の団員たちが赤い鼻のピエロに扮して会場を盛り上げる。国立故宮博物院も今年初めてオフ・プログラムに参加。バーチャルリアリティを利用した謎解きゲームや、国宝を守るために夜間の巡回を行う警備員の仕事を体験する「故宮×夜巡」イベントなどを実施する。
 
「ニュイ・ブランシュ台北」の開催期間は10月7日午後6時から8日午前6時まで。屋外のステージイベントは7日午後10時で終了するが、10時以降は国立台湾大学の「椰林大舞台」や「中央雑学講堂」など夜間の座談会が開催される。また夜間でも、あちこちに設置されているインスタレーション・アートを鑑賞したり、ライブハウスや台湾電力ビル、それにオフ・プログラムを実施している会場で屋内イベントを楽しんだりすることもできる。
 
イベントの開催場所が分かるマップやプログラム一覧などは、数量限定で発行しているイベント用フリーペーパーに掲載されている。このフリーペーパーは台北市の各区公所(=区役所)や文化・芸術施設などに配架されている。また、「ニュイ・ブランシュ台北」公式サイトフェイスブックページで最新の情報を検索することができる。公式サイトには、専用のアプリをダウンロードできるQRコードも掲載されている。
 

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